元建築学科生が選ぶ!おすすめ建築4選

Culture

2021.05.27

2021年4月に入社した別井です。日本大学芸術学部の建築学科生として、4年間建築や空間デザインについて学んできました。
そこで今回は「元建築学科生が選ぶおすすめ建築」をご紹介します!
(筆者が栃木県出身のため地元多めの記事になっております。)

大谷資料館

大谷資料館は栃木県の観光スポットのひとつで、大谷石の採石場跡地にあります。

「大谷石」は栃木県の大谷町を中心に多く採掘される特産物で、その素材はとても軽く柔らかく、そのうえ耐火性や防湿性に優れていることから様々な石像やインテリア雑貨、建築素材などに使用されてきました。その歴史は古く、有名どころで言えばル・コルビュジエ、ミース・ファン・デル・ローエと共に『近代建築の三大巨匠』と呼ばれるフランク・ロイド・ライト設計の帝国ホテルに使用されるなど、日本の建築史の中でも大きな役割を果たしています。

大谷資料館の展示場には、採掘が本格的に始まった江戸中期から昭和34年頃までの手堀り時代の道具や採掘方法、運搬の移り変わりなどの資料が展示してあります。
しかしご紹介したいのはこの資料館の地下採石場跡です!そこは2万平方メートルにも及ぶ巨大な地下空間で、深さは30m、最も深いところでは地下60mもあり、通常坑内の平均気温は8℃ほどと真夏に行っても肌寒く感じられます。

大谷石を切り崩してできた地下空間はまさに圧巻。壮大で神秘的な雰囲気を感じられ、初めて足を運んだ時はその迫力に圧倒されました。
中ではライトアップされており、コンサートや演劇、アートギャラリーなどのイベント会場として使われることもあるそうです。
敷地内にはカフェも併設され、老若男女に愛される観光スポットとなっています。

宝積寺駅

「ほうしゃくじえき」と読みます。栃木県塩谷郡高根沢町大字宝積寺にある、栃木でも田舎の方にある小さな駅です。

この建造物のポイントは天井に広がる木材で作られた幾何学模様です。開口部からは太陽の光が照射し、綺麗に木材に反射して神秘的な光景を作り出しています。駅の中を歩いていると、まるで神聖な美術館に入っているような落ち着いた気分を味わえます。

馬頭広重美術館

馬頭広重美術館は栃木県那須郡那珂川町にある町立美術館で、歌川広重の版画や小林清親などの絵画作品が多く展示されています。

「広重の芸術と伝統を表現する伝統的で落ち着きのある外観」をコンセプトとし、自然豊かな那珂川町の景観に溶け込むようゆったりとした平屋建てに切妻の大屋根が特徴的な建築です。大屋根の木材とガラス素材の壁面の美しいコントラストも魅力の美術館です。

前述の宝積寺駅と馬頭広重美術館の2つの建造物には共通点があります。それは設計が建築家の隈研吾であるということです。
隈研吾は栃木県でも複数の建築に携わっており、どの建造物も風土に合うよう周辺まで含めて空間プロデュースをしていると感じます。建築物としての美だけでなく、それらを取り囲むもの全てをデザインするという所が隈研吾の魅力だと思います。

對龍山荘

最後は對龍山荘(たいりゅうさんそう)です。
京都府京都市左京区南禅寺にあり、南禅寺界隈別荘の一つです。現在は株式会社ニトリの保養所・宿泊施設となっているそうです。
「京数奇屋名邸十撰」にも選ばれる名建築で、東山や比叡山を借景に琵琶湖水系の水を利用した池庭など、書院から眺める広大で美しい庭園を目の当たりにすることができます。

植彌加藤造園 對龍山荘 Webサイト

對龍山荘の魅力は視覚だけでなく、聴覚や嗅覚からもこの土地を楽しむことができる点です。
背後の山々を背景として取り入れた圧倒的な庭園の美しさも然り、素材による凹凸から生じる光と影、庭園を流れる小川の音や四季によって変化する草花の香りなど、これが全て計画されて生まれたという事実に驚きました。ひとつの空間でこれほどの思考や思惑が詰め込まれているものを他に私は知りません。

ここは私が大学3年生の時に建築研修で訪れた場所で、和室大好き!庭園大好き!な私にとってはまさに理想の空間でした。
古くから現在まで衰えることなくその風景を残し続けるためには膨大な費用と手間が必要です。その美しさを守り続けている管理者の愛を感じます。
過去には宿泊プランも組まれていたらしいですが、現在、敷地は毎日公開されてはいないようなので、直接訪れることができた人はかなり幸運なのではないでしょうか。

最後に

いかがでしたか?
次に私が行ってみたい場所は角川武蔵野ミュージアムです。
みなさんのおすすめスポットがありましたらぜひ教えてください!

お気軽にお問い合わせください。

CONTACT