カラーユニバーサルデザイン(色のユニバーサルデザイン)とは

お役立ち , デザイン

2021.05.10

カラーユニバーサルデザインとは

色の見え方には個人差があり、見づらい色があったり、色の区別が難しかったりする人は、実は数多くいます。
カラーユニバーサルデザイン(色のユニバーサルデザイン)とは、なるべくすべての人に見やすくわかりやすく情報が正しく伝わる、多様な色覚に配慮されたデザインのことです。視覚情報に関してのユニバーサルデザイン、と言えばわかりやすいでしょうか。
デザインにとって非常に大事な要素である「色」。この「色のユニバーサルデザイン」について、ご紹介します。

ユニバーサルデザインとは

ユニバーサルデザインの考え方は、1950年にバンク・ミケルセンが提唱した、「障害を持っていても健常者と均等に当たり前に生活できるような社会こそがノーマルな社会だ」というノーマライゼーションの考えが始まりです。
その後1980年代に建築家・工業デザイナーのロナルド・メイスによって「年齢・性別・国籍・身体状況を問わずすべての人にとって快適なデザインであること」というユニバーサルデザインの概念が提唱されました。
ちなみにユニバーサルデザインは日本とアメリカの用語であり、欧州では「アクセシブルデザイン」と呼ばれています。

なぜ色のユニバーサルデザインが必要なのか

わたしの友達の中には、

  • 小学校のときに赤いチョークで黒板に書かれた文字が読めなかった
  • 色分けされた地図で○色の場所を答えろと言われてもどれがその色なのかわからなかった

などのエピソードを持っている人がいます。

色を区別しづらい人の特性を知らないと、そういう不自由な思いをさせてしまうことがあります。それどころか時には命をおびやかすような危険性を孕むこともあります。

例えば進入禁止、立入禁止のマークなどの禁止・注意・指示の図記号。「危険」というサインや注意事項を見逃してしまうような配色だとどうでしょうか?
OKを象徴する緑とNOを象徴する赤を対比させたデザインも日常的に見かけますが、実は色覚特性を持つ多くの人が識別しづらい色の組み合わせなのです。
「ユニバーサルデザイン7つの法則」に「うっかりミスや危険につながらないデザインであること」というものがあります。色についても同様ではないでしょうか。

色覚の特性とは

色の見え方には個人差があり、その多様性に配慮するにはまず色覚の特性を理解しなければなりません。

正常色覚は3色覚と呼ばれます。
色覚障がいのうち、色みの区別できない1色覚のほか、1型(P型)、2型(D型)、3型(T型)の2色覚のタイプがあります。
3型は青と緑の色が見分けにくい特性です。1型と2型は赤系と緑系の区別が難しく、暗い色調では焦げ茶色と深緑の組み合わせは似た色に見えます。緑は赤だけでなく、グレイとの組み合わせも見分けにくくなります。紫と青色も区別しにくい組み合わせです。

見え方例 (左:元画像、右:2型(D型)の人の見え方)

また、色覚異常は先天性だけでなく、病気やケガなどによる後天的な要因や、加齢に伴う機能低下のために起こる変化もあります。
例えば、老人性白内障になるとまぶしさを感じやすく明るさの識別能力が低下します。高齢者が見分けにくいのは黒と紺色。弁別機能が低下しやすいのは赤紫系と青緑系です。

多くの人に効果的な組み合わせであっても、色覚特性を持つ人にとっては逆効果な場合もあります。
色覚特性を理解したうえで、視認性、可読性、誘目性、識別性、記号性に留意し、明るさ、表示の大きさ、背景とのコントラストを適切にし、色だけの情報に頼らず文字情報などを併記したり形や質感の違いを用いたりすることが重要です。

東京都福祉保健局のカラーユニバーサルデザインガイドラインには、より詳しくわかりやすくカラーユニバーサルデザインの基礎知識、取り組みなどが解説されています。

色彩検定UC級

色彩検定UC級

色彩検定UC級は「色覚多様性について正しい知識を持ち、配慮することができる社会の実現」を目指して2018年から実施されています。
色彩検定1〜3級は、色彩のメカニズムや理論に関する知識とカラーコーディネートの技術を証明する検定試験ですが、UC級はUC(色のユニバーサルデザイン)に特化した検定試験で、合格するとUCアドバイザー資格を取得できます。

2020年にわたしも受験し、合格しました。正直、難易度は低いです。笑
ですがこれを機に改めて色や色の見え方について考え直すことができました。

最後に

あなたの「見える」はだれかの「見えない」。色彩検定より)

色の区別がつきにくい色覚特性の人は、遺伝だけで日本人男性だと20人に1人、女性は500人に1人います。
20人に1人というのは、日本の人口における「佐藤」・「鈴木」・「高橋」・「田中」の合計の割合(約5%)と同じです。身近にいますよね。
そんな誰かが色でストレスを抱えないですむよう、無意識に色を扱わず、配慮していきたいと思います。

弊社では色のユニバーサルデザインだけでなくアクセシビリティに関する指針を理解したWeb制作が可能です。お気軽にご相談ください

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